個人事業主のカーリースバック経費計上方法|事業按分と仕訳例

カーリースバックを個人事業主が利用する場合の経費計上の考え方、事業按分の根拠、仕訳例(一例)を運営者の立場から具体的に解説します。
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結論:事業按分の範囲でリース料を経費計上できる
個人事業主がカーリースバックを利用する場合、リース料を 事業按分の範囲で「賃借料」として経費計上 できる可能性があります。本記事では、事業按分の考え方・按分根拠の残し方・仕訳例(一例)を、運営者の立場から具体的に整理します。
本記事は税理士監修ではありません
記載内容は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の経費計上の最終判断は 必ず税理士または税務署にご確認ください。事業内容・按分比率の妥当性は個別事情によって変わります。
この記事のポイント
- リース料は事業使用割合分のみ経費化可能
- 事業按分の根拠は走行距離・使用時間で残す
- 仕訳科目は「賃借料」または「リース料」が一般的
- 家事按分(プライベート使用分)は経費にならない
事業按分の基本

事業と家事の両方で使用する車両は、使用割合に応じて経費化する範囲が決まります。これを「家事按分」または「事業按分」と呼びます。
| 使用形態 | 経費化できる割合 |
|---|---|
| 事業 100%(営業・配送等) | 100% 経費化可能 |
| 事業 70% / 家事 30% | 70% 部分のみ経費化 |
| 事業 50% / 家事 50% | 50% 部分のみ経費化 |
| 家事 100% | 経費化不可 |
事業按分割合の根拠の残し方
税務調査で按分根拠が問われた場合、次のような客観資料があると合理性を説明しやすくなります。
- 走行距離記録:事業使用と私用で月間走行距離を記録(運行記録簿)
- 使用時間記録:業務時間と私用時間で月間使用時間を集計
- 事業内容との整合:営業エリア、訪問先、業務目的が説明できる
- カレンダー・スケジュール:業務予定との突き合わせができる
按分根拠が曖昧な場合のリスク
- 税務調査で按分割合を否認され、修正申告 + 加算税が発生
- 「家事按分なし 100% 経費化」は合理性なしと判定されやすい
- 「事業 80% / 家事 20%」のような便宜的な数字も説明資料がないと否認されやすい
仕訳例(一例)
以下の仕訳例は 一般的なケースの一例 であり、個別の事業者・契約によって変わります。最終的な仕訳は税理士または税務署にご確認ください。
(1) 買取金額の入金時
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 1,000,000 | 事業主借(譲渡対価) | 1,000,000 |
※ 自家用車の売却の場合は事業主借扱い。事業用車両の売却なら固定資産売却益として計上。
(2) リース料支払い時(事業按分 70% の場合)
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 賃借料 | 21,000 | 普通預金 | 30,000 |
| 事業主貸 | 9,000 | — | — |
※ 月額 30,000 円のリース料のうち、事業按分 70%(21,000 円)を経費化、残り 30%(9,000 円)は事業主貸(家事使用分)。
(3) 買い戻し時
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 車両運搬具(事業使用分) | 140,000 | 普通預金 | 200,000 |
| 事業主貸 | 60,000 | — | — |
※ 買い戻し金額 200,000 円のうち、事業使用分 70% は固定資産として計上、家事使用分 30% は事業主貸。
消費税の扱い(課税事業者の場合)
課税事業者の個人事業主は、消費税の仕入税額控除を受けられます。
- リース料:事業按分の範囲で課税仕入として控除対象
- 適格請求書(インボイス):業者から発行されることが控除の前提条件
- 免税事業者の場合:仕入税額控除の対象外
業者がインボイス発行事業者かどうかは契約前に確認してください。
経費計上時の注意点(実務)

- 契約書の保管:カーリースバックの契約書は経費の根拠資料として保管
- 請求書・領収書の整理:毎月のリース料の証憑を月別に整理
- 運行記録簿の作成:事業按分根拠として継続的に記録
- 確定申告書類との整合:賃借料勘定と契約書面の金額を一致させる
- 事業按分割合の見直し:事業内容が変わったら按分比率も見直す
こういうケースは経費化に注意
- 事業内容で車両使用が必須でない(純粋なオフィス勤務等)
- 家族用ファミリーカーの 100% 事業使用主張
- 事業按分割合の根拠資料がない
- 業務利用が断続的で説明資料がない
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事業者向けカーリースバック相談
事業者の方は、事業按分・経費計上の前提として具体的な買取金額・リース料を把握することから始まります。クルマキャッシュは個人事業主・小規模法人のお取り扱いも多数あります。
よくあるご質問
Q. 事業按分割合に決まりはありますか?
A. 一般的な目安はありますが、最終的には実態に応じて合理的に決めるのが原則です。走行距離・使用時間等の客観資料で説明できる割合にしてください。
Q. 100% 事業使用と主張するのは可能ですか?
A. 純粋に事業のみで使用している場合は可能ですが、家事使用が併存する場合は否認リスクが高くなります。営業車・配送車のように業種上必須な車両以外は家事按分が前提と考えるのが安全です。
Q. 副業で個人事業主の場合の按分は?
A. 副業の事業使用割合のみが経費化対象です。本業の通勤・本業の業務使用は給与所得側の取扱いになり、経費化できません。
Q. リース料の前払い分はいつ経費計上しますか?
A. 個人事業主は原則「現金主義」での申告が認められないケースが多く、発生主義で月額分を経費計上するのが一般的です。詳細は税理士にご確認ください。
Q. 仕訳例の科目「賃借料」と「リース料」のどちらが正しいですか?
A. オペレーティング・リース(賃借契約)の性格なら「賃借料」、契約形態によっては「リース料」も使用されます。会計ソフトの設定や事業所の方針に合わせてください。
運営者情報・免責
本記事は T2WEB 株式会社(古物商許可 第304362520389号 / 東京都公安委員会発行)が運営する「クルマキャッシュ」の編集部より、個人事業主のカーリースバック経費計上に関する一般的な情報を整理したものです。税理士監修ではありません。 仕訳例は一例にすぎず、最終的な経費計上・仕訳の判断は必ず税理士または税務署にご相談ください。
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公開日: 2026/5/5
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