法人のカーリースバック会計処理|売却仕訳・賃借料計上・買い戻し

法人がカーリースバックを利用した場合の会計処理を、売却フェーズ・リース料支払いフェーズ・買い戻しフェーズで整理。仕訳例(一例)も掲載します。
目次(23項目)開く ▾
- 結論:法人の会計処理は「売却 → 賃借料計上 → 買い戻し」の3フェーズで連動
- フェーズ1:売却(買取)時の会計処理
- 仕訳例(一例)
- 消費税の扱い
- フェーズ2:リース期間中の会計処理
- オペレーティング・リースの場合(一般的)
- ファイナンス・リースとして扱われる場合
- フェーズ3:買い戻し時の会計処理
- 仕訳例(買い戻し金額 50 万円の場合)
- 耐用年数の再算定
- 消費税の取扱い(フェーズ別)
- 法人税申告書での記載ポイント
- 税効果会計上の論点(中堅・大企業向け)
- こういう状況の法人は事前相談を
- 関連記事
- 法人向けカーリースバック相談
- よくあるご質問
- Q. オペレーティング・リースとファイナンス・リースの判定は誰が行いますか?
- Q. 売却益が出た場合、法人税はいくらかかりますか?
- Q. 中古車の耐用年数は何年ですか?
- Q. インボイスの発行を業者に求める必要がありますか?
- Q. 連結会計上の表示で注意点はありますか?
- 運営者情報・免責
結論:法人の会計処理は「売却 → 賃借料計上 → 買い戻し」の3フェーズで連動
法人がカーリースバックを利用する場合、会計処理は3つのフェーズで連動します。本記事では、売却仕訳・賃借料計上・買い戻し時の処理を、運営者の立場から整理します。
本記事は税理士監修ではありません
記載内容は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の会計処理・税務処理の最終判断は 必ず税理士・公認会計士または税務署にご確認ください。会計基準・税務通達は変更されることがあります。
この記事のポイント
- 売却フェーズ:固定資産の譲渡として売却益または売却損を計上
- リース期間中:賃借料として損金算入(オペレーティング・リースが一般的)
- 買い戻し時:固定資産取得 → 減価償却の再開
- 消費税は各フェーズで課税・控除の論点が発生
フェーズ1:売却(買取)時の会計処理

仕訳例(一例)
取得価額 300 万円・期末簿価 100 万円の車両を 150 万円で売却した場合(消費税は税込経理を仮定)。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 1,500,000 | 車両運搬具 | 1,000,000 |
| — | — | 固定資産売却益 | 500,000 |
※ 売却額が簿価を下回る場合は「固定資産売却損」を計上。
消費税の扱い
- 課税事業者の場合、売却対価に消費税が乗る(売上対価として)
- 業者から受け取る請求書のインボイス対応を確認
- 免税事業者は消費税の影響なし
フェーズ2:リース期間中の会計処理
オペレーティング・リースの場合(一般的)
カーリースバックの多くはオペレーティング・リースとして扱われ、毎月のリース料を費用化します。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 賃借料 | 50,000 | 普通預金 | 50,000 |
ファイナンス・リースとして扱われる場合
契約条件によっては、リース会計基準上「ファイナンス・リース」として扱われ、車両を資産計上 → 減価償却する処理が必要になるケースがあります。判定基準は次のとおりです(例)。
- リース期間が経済的耐用年数のおおむね 75% 以上
- リース料総額が車両時価のおおむね 90% 以上
- 所有権が実質的にリース終了後にお客様に移転する条件
該当する場合は会計処理が大きく異なるため、税理士・公認会計士の判断が必須です。
フェーズ3:買い戻し時の会計処理
仕訳例(買い戻し金額 50 万円の場合)
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 車両運搬具 | 500,000 | 普通預金 | 500,000 |
買い戻し以降は、再取得した車両として減価償却を開始します(耐用年数は中古車として再判定)。
耐用年数の再算定
中古車の耐用年数は次の式で計算するのが一般的です(簡便法)。
- 法定耐用年数の全部を経過:法定耐用年数 × 20%
- 法定耐用年数の一部を経過:(法定耐用年数 − 経過年数) + 経過年数 × 20%
※ 1 年未満の端数切り捨て、最低 2 年となります。
消費税の取扱い(フェーズ別)
| フェーズ | 消費税の論点 |
|---|---|
| 売却(買取) | 課税売上として計上、適格請求書の発行が必要(課税事業者) |
| リース料支払い | 課税仕入として控除対象、業者の適格請求書発行を確認 |
| 買い戻し | 課税仕入として計上、業者の適格請求書発行を確認 |
法人税申告書での記載ポイント
- 売却益・売却損は損益計算書 → 別表四(所得計算)に反映
- 賃借料は損益計算書の販管費(一般管理費)として表示
- 固定資産明細書(別表十六)に車両情報を記載
- 消費税の課否判定を明確に
税効果会計上の論点(中堅・大企業向け)
中堅・大企業ではリース取引について税効果会計の論点が発生する可能性があります。代表的な論点:
- オペレーティング・リースとファイナンス・リースの判定
- 新リース会計基準(IFRS16・米国基準)への対応
- 連結財務諸表上の表示
該当する場合は公認会計士・税理士法人での対応が必要です。
こういう状況の法人は事前相談を
- 会計基準(日本基準・IFRS)の選択を検討中
- 連結子会社で利用する場合
- リース期間が車両耐用年数の大半を占める長期契約
- 買い戻し前提で実質的にファイナンス・リース性が高い契約
関連記事
法人向けカーリースバック相談
法人のカーリースバック利用は、会計処理 + 税務 + 資金繰りの3軸で検討が必要です。クルマキャッシュは法人のお取り扱いも対応しています。まずは具体的な金額の把握からどうぞ。
よくあるご質問
Q. オペレーティング・リースとファイナンス・リースの判定は誰が行いますか?
A. 会計基準上の判定は、契約条項を踏まえて法人側(公認会計士・税理士)が行います。業者側がいずれかを断定するものではありません。
Q. 売却益が出た場合、法人税はいくらかかりますか?
A. 売却益は法人所得に算入され、実効税率(中小法人で 25〜35% 程度)が適用されます。具体的な計算は税理士にご相談ください。
Q. 中古車の耐用年数は何年ですか?
A. 普通車の法定耐用年数 6 年を基準に、簡便法で再算定します。例:3 年経過した中古車は 6 − 3 + 3 × 20% = 3.6 年 → 3 年。
Q. インボイスの発行を業者に求める必要がありますか?
A. 課税事業者で仕入税額控除を受ける場合は適格請求書(インボイス)が必須です。業者がインボイス発行事業者か契約前に確認してください。
Q. 連結会計上の表示で注意点はありますか?
A. ファイナンス・リースに該当する場合、連結貸借対照表に資産・負債計上が必要です。詳細は公認会計士にご相談ください。
運営者情報・免責
本記事は T2WEB 株式会社(古物商許可 第304362520389号 / 東京都公安委員会発行)が運営する「クルマキャッシュ」の編集部より、法人のカーリースバック会計処理に関する一般的な情報を整理したものです。税理士・公認会計士監修ではありません。 仕訳例は一例にすぎず、個別の会計処理・税務処理の最終判断は、必ず税理士・公認会計士または管轄の税務署にご相談ください。
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公開日: 2026/5/5
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